クリッカーってなんだろう?

犬のしつけにクリッカーを使ってみよう。「クリッカーとは何なのか?」から詳しく解説!

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

クリッカーで何ができるの?

「おすわり」や「ふせ」を楽しく教えよう!

クリッカーを使うとどんなことができるのでしょうか?たとえば「おすわり」。クリッカーなら、犬のおしりがさがったときにクリッカーを「カチン」!犬と暮らし始めて間もない方にも、簡単確実に「すわること」を犬に学習させてあげることができます。しかも、あなたの「おすわり」の声に、「待ってました!」とばかりにしっぽをフリフリ張り切って犬がおすわり!クリッカーを使うことで、おすわりやふせ、一見犬に「我慢」を強いることと考えがちな「まて」や「ちょうだい」(大事なものを人間に渡すこと)さえも、たくさんほめられる楽しい行動として身につけていくことができます。

クリッカーの可能性は無限大!

それだけではありません。バーンと言われておなかを見せること、あなたの頬にチュッとキスをすること、投げたボールを取ってくること・・クリッカーは「こういうことができるといいな」とあなたが思い描いた行動を自由に教えることができます。しかも、クリッカーを鳴らす・・つまりほめることの繰り返しだけで!(*1)

(*1) クリッカートレーニングでは、最初から犬に完璧を求めません。少しでもイイ行動、少しでも完成形に近い行動をほめることの繰り返しで、目標の行動まで無理なく犬を導いていきます。だから、どんなこともほめるだけで教えることが可能なのです。

イケナイ行動をやめさせたいときだって!

犬がイケナイ行動をしているときにも、ぜひクリッカーを使ってください!え?クリッカーは「犬を叱る」こともできるのか?・・いいえ、違います。イケナイ行動の代わりに、どうしていてくれればいいかな」とイイ行動をイメージし、それをクリッカーで学習させてあげるのです。(*2)

チャイムが鳴ったら玄関に走り出してワンワン!・・「チャイムが鳴ったらハウス」できれば、あなたも犬も快適に過ごせますね。ゴハンや散歩の前に大興奮でピョンピョン!・・「興奮してもすわって待つ」ができればあなたも犬も楽しい時間になりますね。「それができないから困ってるんじゃない!」なんて言わないで!だからこそクリッカーを使って欲しいのです。なぜならクリッカーの使い方を覚えることで、あなたは「こうしていてくれればいいな」と思った行動を自由に犬に教えることができるようになるのですから。

(*2) 言葉の通じない犬には、「ダメ」「イケナイ」と自分のしたことを否定されても、何がいけないのか、次からどうしたらいいのかわかりませんね。大事なことは、どうすればいいのか教えてあげること。ワルイ行動を減らそうとする代わりにイイ行動を増やすことで、結果的にワルイ行動が減っていくクリッカーのアプローチは、犬にやさしい方法であるばかりでなく、解決への近道でもあります。

クリッカーは犬への思いやり!

クリッカーなら「どんなことも簡単に楽しく」取り組めそうですね。でも、私がクリッカーをみなさんにおすすめするのは「人間にとっていいものだから」だけではありません。それが犬にとってもっとも無理なく楽しく学習できる方法だから。そして、いつでものびのびと豊かな表情で人間にはたらきかける元気で明るい犬に育つ一番の方法だからです。

<犬が持つ学習能力を生かした方法> クリッカーは心理学の理論が元になっています。犬が本来持っている学習能力を生かしたトレーニング方法なので、その学習に無理がありません。また、子犬に限らずいくつになっても可能です。(*3)
<無理やりやらせることがありません!> クリッカートレーニングでは、犬の体を押さえつけたり、ひっぱったり体を持ったりして目的の行動を無理やりやらせるようなことはしません。だから、犬は楽しく無理なく学習していくことができます。
<ノーを言いません!> クリッカートレーニングでは犬に「ノー」を言いません。それは犬にとって、自由に動きそれがたくさんほめられる楽しい時間。だから表情豊かな明るい犬に育ちます。
<忘れにくい!> 犬はクリッカーで練習した行動を、「たくさんほめられるスキな行動」として学習します。だからクリッカーで学習した行動は忘れにくいという特徴があります。(*4)

(*3) 犬は生まれてからその生涯を閉じるまで、生きるために学習し続けているからです!
(*4) 無理やりやらされた行動は、犬にとって「好きな行動」にはなりませんね。好きではない行動は、自分からすすんでやることがなくなっていきます。しかしクリッカーのように楽しく学習した行動は「好きな行動」になり、自分から進んで「したい」と思うので長く学習が維持される、つまり「忘れにくい」という状態になります。


<< クリッカーってなんだろう? >>
<<前を読む 12 次を読む>>