子犬のトイレのしつけ(2)

犬を飼い始めた人が「これだけはできなきゃ困る!」と思うのがトイレのしつけだろう。しかしその一方で、犬がどのようにトイレを認識し、どうしたらトイレを覚えるのかということについての情報はあまりにも乏しい。そこでここにご紹介しよう。心理学を元にした犬のトイレトレーニング法である。

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Q.犬のトイレのしつけ、うまくいくポイントは?

1. 叱り方
2. ゴハンの量
3. おやつのあげ方
4. その他

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いつから始めればいいのでしょうか?

トイレのしつけは、犬が家にやってきたその日から始めることができます。早速、今日からトイレのしつけの準備をしてみましょう。

最初の一歩

しつけを成功に導くために、ここで是非やっておいていただきたいことがあります。それは、排泄の記録をつけてみる、ということです。

排泄の記録とは、「いつ、どこで排泄が起きたか」の記録です。何時に、どこで排泄をしたのか、把握できる限りすべての排泄の記録をつけてみましょう。あわせて、以下のようなイベントの時間を記録しておくことをお勧めします。

- 食餌
- 水分摂取の時間
- 散歩
- 寝起き
- 遊びなど体を動かした時間

記録をつけてみると、人間が思っている以上に、犬の排泄には規則性があることがわかってきます。「いつ」の情報から、どんなイベントの後に排泄が起こるのか、何時間おきに排泄するのかがわかります。「どこで」の情報から、しつけの開始にあたって、どこにトイレを設置するとしつけがうまくいくかがわかります。現状を正確に把握することがトイレのしつけ成功の鍵です!2日から3日ほど、記録をつけてみましょう。

たとえば、こんな記録ができあがります。

時間        イベント  排泄
--------------------------------
6:00        起床   
6:05               おしっこ
8:00        食餌   
8:10               おしっこ・うんち
9:10        ミルク
9:15               おしっこ
10:00-12:00   昼寝    
12:00              おしっこ
12:00-12:30   遊び
12:15              うんち

成長に伴って、排泄の間隔は広がっていくかもしれませんね。ぜひしつけが終わるまで、この記録を続けることをお勧めします。しつけが終わったときには、あなたの犬の”成長記録”になるかもしれませんよ。

トイレの数は?

設置するトイレの数は、原則ひとつをお薦めします。これから行うしつけでは、「ここがトイレだよ」ということを犬に繰り返し伝えていきます。早くそのメッセージを犬に理解してもらうためには、いつも同じトイレをしつけに使った方がいいのです。

お留守番や就寝時には、サークルを使用しており、その中にトイレが設置してあるというご家庭も多いでしょう。この場合には、サークルの外で過ごすときにも、サークルの扉を常に開けっ放しにしおき、その中に設置したトイレをしつけに使うことができます。

ただし、

- サークルの扉を開けっ放しにしておくことができない
- 最終的にはサークル以外の場所をトイレにしたい
- 記録をつけてみた結果、サークルの外に出ているときには、別の場所で排泄することが多い
- サークルから離れた場所で排泄する傾向が見られる

などの傾向がある場合には、サークルの外に、もうひとつトイレを設置し、このトイレを使ってしつけをすることも可狽ナす。この場合には、トイレは2箇所になりますが、サークルの外に出ているときには、サークルの外のトイレで排泄し、サークルの中にいるときには、サークル内のトイレで排泄するように教えることが目標になります。

トイレの場所を決めましょう

排泄の記録が、2日から3日分集まったら、トイレの場所を決めましょう。

1. よく排泄する場所があれば、そこにトイレを設置することができないかを検討してみましょう。

2. その場所にトイレを設置することができなければ、比較的よく排泄する場所のうち、トイレを設置可狽ネ場所を選びましょう。

3. 排泄する場所もまちまち、どこに設置していいかさっぱりわからない!という場合には、人間の方でトイレを決めてあげましょう。そのときには、こんなことに気をつけるといいでしょう。

- 相手は、決まった場所で排泄をする経験を全く持たない子犬です。よく目が届き、いざというときに、すぐにトイレに連れていってあげられるよう、家族が集い、犬が主に過ごしているリビングなどに設置してあげるといいでしょう。

- 犬によっては、成長するにつれて、就寝したり休息したりする場所から離れた場所で排泄したがる傾向を見せることがあります。いくつか候補があるのなら、サークルやクレーとのように、いつも寝たり、休息している場所から離れたところに設置するといいでしょう。

一旦しつけを開始したら、しつけが完了するまでは、トイレの場所は変えません。トイレのしつけは、「ここでおしっこ・うんちしてね」というメッセージを犬に理解してもらう過程です。犬が失敗を繰り返すたびに、「トイレの場所が悪いのかしら?」と場所を変更していたのでは、人間の「ここでおしっこ・うんちしてね」のメッセージが犬にはいつまでたっても届かないばかりか、犬の「ここでおしっこ・うんちするからね!」のメッセージに人間が振り回されてしまうことになります。

場所を決めたら、「絶対ここでおしっこ・うんちできるようにしつけしよう!犬に教えてあげよう!」という強い意志で取り組むことも大切です。

トイレを作ろう!

ペットショップなどで市販されているトイレトレーに吸水性のトイレシートを敷くのが一般的です。

トイレトレーなしでトイレシートを敷いてもかまいません。トイレシートの代わりに新聞紙を使うこともできます。ただし、トイレには、いつでも同じものを敷いてあげた方がいいでしょう。これは、敷いてあるものやその足元の感覚でトイレを覚える可柏ォがあるからです。

従って、トイレを2箇所設置する場合も、同じものを敷いてあげた方が望ましいと言えます。