[犬愛しつけ法]しつけに役立つおもちゃ2

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

手作りおもちゃ(2):幸せの種(第29号, 2006/8/11)

それは捨てられる運命だったもの。「ゴミ箱行き」のレッテルを貼られた紙コップたちは、犬によって息を吹き返します。様々に形を変え、生きているかのように転がり、犬をはしゃがせて。

紙コップの中に小さく切ったおやつやドックフードを入れ、口を折る・・たったそれだけのことで、ひっかいたり破いたりするうちに好きなものが出てくる“宝物”に。

それを投げてあげれば、喜んで追いかけて行きます。まるで逃げていく獲物を追いかけるように。自然の中で生きてたなら、キミはこんな風に追い、捕まえ、食べ、命をつないでいたの?

クッションや扉のかげにそっと忍ばせておけば“宝探し”に。揚げ物してるときだって、お客さんが来てるときだって安心。あちこちに隠しておけば、ひとりで遊んでいられるよね。

夏には、水をはって凍らせます。よく転がるその氷を追いかけて、我が家の短いベランダを右へ左へと、手足をビショビショにしながら走ってたっけ。まぶしい真夏の太陽の下、水しぶきをあげながらはしゃぐ子供のように。

「せっかく買ってきたおもちゃ、どうして遊んでくれないの?」なんてガッカリしている暇なかったんだね。それに気づいたよ。「キミのために」とこの手で作ったおもちゃに夢中になってくれることは、おもちゃを買ってくる以上にうれしいものなんだってこと。

それは捨てられる運命だったものたち。幸せの種はすぐそばにある。私と暮らすこの家の中に。犬と一緒の時間の中に。

今年の夏、みんなはどこへ行くの?何も予定がなくてもガッカリしないで。ハッピーの“種”は、意外と近くに落ちてるものなんだ。 (つづく)

※ 写真は、ヨーグルトのカップをきれに洗って、中にドックフードを詰めて口を折ったもの。