[犬愛しつけ法]犬の夜鳴き克服法2

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

夜鳴きのころ(2):神様からの贈り物 (第56号, 2007/5/11)

夜中に目を覚ますと、ついているはずのないリビングの明かりがついていました。

「かわいそうだったから・・」。振り向きざまにそう言った旦那さんのひざには、我が家にやってきたばかりの小さな子犬が大事に抱かれているではありませんか!

「また鳴いてた?」と私。「そう、鳴いてた」「困ったね・・」「でも、こういうときには愛情を注いであげないと」「そうだね」。甘えたような、どこか悲しげな、あの鳴き声を犬に授けた神様はスゴイ、そしてズルイと思う。だってあんなにはかなげに鳴かれたら、夜中にだって手を差し延べてしまう・・。

しかし、私はなんだかモヤモヤしていました。まだ心理学を知らないあのときの私が、そこにひっかかったのは不思議といえば不思議だけれど。

「私、今夜からサークルの横で寝ようと思うの」。

ある日私は、声も高らかにそう宣言したのでした。「鳴いたときに抱っこしたら、どんどん鳴いて呼ぶようになると思うの。でも、ほっておけないじゃない?」

「あの子がさびしくないように、サークルの横で、サークルの中に手を入れて寝るの。次は、手を入れずに寝るの。その次は、サークルのすぐに横にャtァーを置いて寝るの。最初はサークルの方を向いて、次は背を向けて。少しずつ遠くにャtァーを置くようにしていって、それでも鳴かなくなったら・・いい?ここが肝心。ャtァーを180度回転させるの!背もたれの方をサークルに向けて、私の姿が見えないようにするの。どうどう?少しずつ、ひとりで寝れるようになると思わない?」

旦那さんの返事を聞くまでもなく、私はこれを決行したのでした。しかし季節は初冬。ひと月が過ぎた頃、冷え込みと睡眠不足がたたって、何年かぶりに風邪薬のお世話にならなければならないほどの風邪をひき、そして犬も、風邪薬の助けを借りてグッスリ寝入った私の横で、私を一度も起こすことなく、ひと晩寝てくれるようになったのでした。(つづく)