犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。
1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他
朝のシャワーからあがると、私は自分の髪を乾かしながら、ドライヤーの風をさりげなく犬にもあてます。最初は遠くから、少しずつ近くで。
なぜって?キミはドライヤーが苦手でしょ?苦手だからって、お風呂のときにしか使わないんじゃ、なかなか慣れないじゃない?
寒い朝には、嫌がるどころか暖かい風を浴びながらウットリ目を細めるようにさえなって、「犬ってスゴイな」といつも思う。いくつになっても、学習し変化し続けるんだ・・。
だから私は、苦手なものが見つかるたびに犬にこう聞いてみたくなる。「嫌いだってことわかってる。でもネ、避けて通れないことだもの。慣れて平気になっておかない?」。
今の私には、どうすればいいのかよくわかってる!最初は弱く、少しずつ強く・・強度をあげながら繰り返し経験すること。犬の日常の一部になっちゃうくらいの頻度で。
そういやこの前、最近お気に入りのアーティストの CD を買ってきたら、思いのほかヘビーなロック調だったの。かけた途端に部屋の隅で固まっちゃった犬を見て申し訳なく思ったよ。「キミには騒音だったね」と。最初は小さな音で、少しずつボリュームをあげながら・・鼻歌が歌えるくらいになった頃、気づいたらボリュームを気にせず聴けるようになってたっけ。
「アレと似てるのかな。ここに引越してきたばかりの頃、私は家の前の大通りを走る車の音が怖く感じられて仕方なかった。でも毎日耳にしているうちに、全然気にならなくなったあの感覚に・・」。
犬と自分の行動を重ね合わせ、同じ心理学のキーワードでつながったとき、私は犬と握手でも交わしハグしてみたい気分になる!「私たちは、足の数も、顔の形も、好みも違うけど、この青い地球で、同じ仕組みで学習しながら生きてる仲間だよね」ってネ!。
もしかしたら、キミと心通わせながら生きていくことは、そんなに難しいことじゃないのかもしれないな・・そんな錯覚に陥るよ。(おわり)