キミと生きていくにはコツがいる(2)

犬を上手くしつけるのに大切なこと。それは愛情を持って犬をしつけること。実際に深い愛情を持って犬をしつけた人の体験が元になっているこの連載。犬のしつけに悩んでいる人にぜひ読んで欲しい。

Q.あることをすると犬のストレスが減り、しつけにいい影響を及ぼすと言われていることがあります。それは何?

1. 声かけ
2. おやつ
3. マッサージ
4. その他

キミと生きていくにはコツがいる(2):次のひと言 (第86号, 2008/4/11)

もーっ、うちのオトコドモったら。私のはなし、全然聞いてくれないんだから!

「いやぁもう、おかしいのなんのって」・・夕食を囲みながら、私が一生懸命はなしをしてるっていうのに、うちの旦那ったら気のない返事。「ちょっと!私のはなし、聞いてるのっ!」。

え?考え事してた?テレビ見てた?・・まったくもう。しかも「ほかのこと考えているときに急にはなしを始められても耳に入ってこないから、“今、話してもいい?”って確認して、こっちに聞く準備ができてから話し始めてよ」なんて言うんだから。ぷん!

おまけにあの子まで。「おすわり」って言っても「ふせ」って言っても知らん顔。「ねぇ、私のはなし、聞いてる??」・・え?ほかのことに夢中になっているときに急に言われても耳に入ってこない、ですって?・・やだっ、キミまでそんなこと言うの?!

それじゃこれからは、話しかける前に名前を呼んでみることにするよ。名前を呼ばれたキミが「な~に?」と私と目を合わせ、私の「次のひと言」を聞く準備が整ったところで「おすわり♪」。これならうまくいきそう!

よし、いつでもどこでも、名前を呼ばれたらこっちを向くことができるようになろうよ!そのために、今ここでキミに誓うよ。名前を呼ばれて振り返ることを「できて当たり前」と思うのはもうやめるよ。おもちゃで遊んでいるとき、匂い嗅ぎに夢中になっているとき、外の物音に走り出しそうになっているとき・・「今こっちを向けたらスゴイぞ」と思うときほど、サプライズなごほうびで「あの人の方を向いてよかった♪」と必ず思わせてあげるよ。

「フミちゃんボクのこと呼んだ?おすわり?くるくる?ごろ~ん?次は何する?ね、ね、早くボクに何か言ってみて!」。いつまでも私から名前を呼ばれたら、期待に胸ふくらませて私の「次のひと言」を待ってるキミでいられますように・・。

誰かとはなしをするには、どうやらコツがいるらしい。どうやらそれは、相手が犬でも言えることらしい・・。(つづく)